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by 下町古娘

漢字の由来

今日の教訓…漢字の複雑さを見ると東洋人は頭脳明晰か!
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匍匐前進を葡萄前進と、読んでしまって意味不明だった。しかし良く見ると「匍匐ほふく」と「葡萄ぶどう」では微妙に違う。這うと言う意味は共通する。
で〜「葡萄」がなんでこんな漢字になったのか調べてみたら!

「ぶどう」という果物の名称は
実は古代ペルシャ語から由来しています。
アケメネス朝時代、ペルシャ帝国のフェルガーナ(現在のウズベキスタン)
地方で、「ブーダウ」と呼ばれていた品種が、前漢時代、ペルシャへ
旅をした政治家で外交官だった張騫によってその種が前漢に持ち込まれ、
その芳醇な味わいが好まれて前漢後漢で栽培され、「ブーダウ」に、
その音感から「葡萄」の文字が当てられたようです。
「葡」は漢音(ホ、ホー)呉音(ブ、ブー)で
「萄」は漢音(トウ〈タウ〉)呉音(ドウ〈ダウ〉)です。
このことから、「ブータウ」に「葡萄」の文字が当てられたのは
おそらく三国時代の頃でしょう。
その後、唐の時代に、おそらく仏教と同時期に「葡萄」は遣唐使により、
日本へ齎されたようです。
日本で栽培が始まり、その後、野山で野生化したりもしたようですが、
日本国内では葡萄の伝来以前に、野山に和種のブドウ科植物である
「エビヅル(エビカズラ)」が、伝来種によく似ていたことから、
「葡萄蔓(葡萄葛)」と書かれ、「葡萄」と書いて(エビ)とも読みます。

日本で本格的に嗜好品(果物)としての葡萄の栽培が始まったのは鎌倉時代
初期、甲斐国山梨郡勝沼郷です。
名僧・行基がこの地に至り、柏尾山大善寺を建立しました。
大善寺は現在では「ぶどう寺」として知られています。
この寺の荘園内に薬園を開き、葡萄を植えたのが、葡萄栽培の始めだと伝え
られているようです。

古代中国の三国時代に「ブーダウ」に「葡萄」の文字が
当てられたのは、
「葡」は「匍」と同一の【bu】
「萄」は「匋」と同一の【daw】
であることから、
単にペルシャ帝国フェルガーナ語の【budaw】に呉音を当てた「匍匋」に
植物の意味の草冠を両字共に加えたものと考えられます。
「葡」「萄」それぞれの漢字が「ぶどう」「えび」以外で個別に
熟語を形成されることがないのと、
ポルトガルを「葡萄牙」と表記するのも
単に音を当てたものに過ぎない。という事実が
その証拠と言えるでしょう。



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by jikansouko | 2017-04-27 01:37 | 今の時間